ヌサマハスリでの練習参加心得 
マレーシアはイスラム国
 マレーシアの国教はイスラム教です。国民の約60パーセントがイスラム教徒であり、ヌサマハスリメンバーは、ミスボン=シデクをはじめロスリン=ハシム、ハフィズ=ハシムなどほとんどがマレー系イスラム教徒です。またサリム=サメオンのようにインド系でもイスラム教徒ということもよくあります。
 (ナショナルチームの有名選手では、リー=チョンウェイ、ウォン=チュンハンは中国系でイスラム教徒ではありません)

 それでヌサマハスリの練習に参加する場合には、マレー系イスラム教徒の文化はある程度知っておき、下記の項目はしないようにしましょう。
1、左手で、握手をしたり、物を渡したりしない。
2、親しくなっても頭を撫でたり鷲づかみにしたりしない。
3、男性も女性も外出時には足を見せない。長ズボンで外出すること。
4、体育館内では女性もゲームウエアーで練習を行いますが、短パン、スコートのように太ももが露わになるものを避け、ハーフパンツで練習した方がよいでしょう。
英語学習をしておくこと
 マレーシアの国語は、マレーシア語ですが、英国連邦だったことから街で英語は通じます。ヌサマハスリのコーチ陣も、外国人に対しては英語で指示を出します。特にミスボン=シデク、サリム=サメオンは英語が堪能です。
 日本から参加する場合、簡単な会話程度はできるように勉強しておくことが、スムースに練習を進める上では重要です。

 バドミントン用語の違いにも気をつけてください。

 *『ロブ』という意味・・・・日本では『跳ね上げ』の意味で使っているが、マレーシアでは、後ろから打つクリアー、前から高く上げるロビングを指す。
 *『チョップ』または『チョップ=ショット』・・・面を切って前に落とすカットを指す。ドロップショットの面を切った打ち方全てを指す。『カット』という言葉はこの意味では使わない。
 *『アタッキング=ロブ』・・・下から鋭く跳ね上げる攻めのロブ。
 *『シャドウ』・・・フットワークのこと。フットワークという言葉は使わない。
 *『テップ』・・・ネット前からのプッシュのこと。ネット前でたたきいれること。プッシュという言葉は使わない。
 *『デセプション』・・・フェイントのこと。

たとえば、コーチから「Lob, chop, and tap」と動作の指示が出た場合、「????」で何をしたらいいのか解らず、日本のコーチを呼ぶのでは時間の無駄です。これは、「ハイクリアーを打って、次にドロップを打った後、前に出てプッシュ」という意味ですね。また、ノックを受けている最中に、「quickly(速く)」「Don't mistake(ミスするな)」など、注意が飛んでも、意味が解らなくては応えることができません。
 でも、不安にならないでください。マレーシアも私たちと同じような練習をしています。最初戸惑っても、すぐに覚えるものです。ただ、バドミントン用語と簡単な英単語を身に着けていれば、コーチの指示に対して聞き返すことなくスムースに対応ができますので、前もって英語学習をしておくことをお勧めします。中学1年英語教科書程度の英単語と、バドミントン用語の違いを知っていれば、一応OKです。

 せっかくの有名コーチ、トップ選手との接触です。コートから離れてもコーチ・選手たちと会話ができればさらに有意義だと思います。あらかじめ、聞きたいことがらを英語で準備しておくのも手です。
気候
 マレーシアは常夏の国。真冬に行っても、日本の8月と同じ気温です。
 一日の練習では多数の着替えが必要です。
健康に留意
 短期間の滞在です。腹痛を起こしてはせっかくの練習も充分できません。マレーシアの水は日本と同様清潔ですが、一応飲料水はミネラルウォーターのみとすることにしましょう。
 年によるとデング熱が流行することがあります。デング熱の原因はある特殊な蚊からくるものです。蚊には噛まれないようにしましょう。
 マレーシアの食事は、辛いものが中心です。ある程度は辛いものも食べれるようにしましょう。辛い食べ物は、熱帯で元気よく活動するには合った食べ物です。平気で辛いものが食べれるようになればあなたもマレーシア人。
ヌサ=マハスリの中心メンバーを覚えること
上の写真が主なスタッフです。中心になって説明しているのが、ヘッドコーチのミスボン=シデク(Misbun Sidek)、横に居るのがラフマン=シデク(Rahman Sidek)、そして整列しているメンバーは左からハフィズ=ハシム、シャハリザン=シデク、サリム=サミオン、ズルファリ=アブドッラー、ロスリン=ハシム、最後は長期滞在しているヨーロッパの選手。
ミスボン=シデク
★★★
シデク兄弟長男。国民的英雄でマレーシアでは誰でも知ってる有名人。全英シングルス準優勝。現在ナショナルチームシングルスコーチ。
*彼の存在は絶大で、すべては彼が決めている。ナショナルチームの指導もあるため、彼が直接指導する時間は短いが、彼が現れると緊張の空気が走る。英語堪能。
ジャラニ=シデク
シデク兄弟三男。次男のラジフと組んで長い間世界のトップダブルスのひとつとして君臨していたことがある。現在チームの総務を担当。
*練習にはほとんど顔を出さないが、ミスボンの代理として海外遠征の監督などを行う。人当たりがよく選手からは慕われている。英語OK。
ラフマン=シデク
★★★
シデク兄弟四男。ダブルスの国際選手。
*ヌサマハスリコーチとして指導に当たっている。マレー語しか話せないため直接いろいろな質問ができないのが困る。その場合はサリム=サミオンに英語で質問しよう。
ロスリン=ハシム
★★
ハシム兄弟長男。ジャパンオープンシングルス優勝など。
*黙々と練習に励むまじめ人間。野生的な顔をしているが、実は人格者である。誰からも好まれる好青年。英語はOK。
ハフィズ=ハシム
★★
ハシム兄弟三男。全英シングルス優勝など。世界ランキング7位。
*イケメンでマレーシアでも女性ファンが多い。好青年で評価の高い兄ロスリンと比べると、ちゃらんぽらんな面があるが、強さをひけらかさない謙虚な点は見習いたい。英語はあまりできない。
サリム=サミオン
★★
シングルス国際選手。チームのキャプテン的存在。
*インド系選手。日本、ヨーロッパでの指導経験があり、ラフマンコーチの代役としてチームを率いている。英語での説明は彼に頼らなければならない。英語堪能。
ズルファリ=アブドッラー
国際試合経験者。小柄だがすばしっこいプレイヤー。ジュニア指導者。
*ジュニアを指導を一手に引き受けている。会計係。英語はあまりできない。
ドニー
*スキンヘッドでいかつい顔をしているが、意外とジュニアには優しく、熱心に指導してくれる。
シャハリザン=シデク
シデク兄弟末っ子六男。高校生。スランゴール州高校生トッププレイヤーの一人。
*高校選手であるが、シデク兄弟の末っ子なので覚えておいたほうがよい。
  ★の数は覚えるべき重要度。
一日のスケジュール
5:30 起床
6:15 ホテル出発
7:00 体育館の最寄の駅到着。朝食。
7:30 ランニング
8:00〜12:00 練習
12:30 昼食、ショッピング。
15:00〜17:00 練習(希望者のみ)
18:00 スリア=ショッピングセンターにて夕食。ミーティング。
  ショッピング。勉強。
21:00 ホテルにて点呼。
22:00 就眠
ラケットショップハマナカ新居浜店
浜中彰