愛媛県バドミントン協会強化練習 in マレーシア
2013年12月26日〜31日
於 ミスボン・プライベート体育館
スランゴール州ゴンバ町ユーケープルダナ
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イズワン・コーチの強化練習レポート 
EHIME BADMINTON TEAM
CENTRALIZE TRAINING 2013
IN NUSA MAHSURI,KUALA LUMPUR MALAYSIA
24 - 31 DISEMBER 2013

INTRODUCE

This centralize training is for the 2nd time Ehime Badminton Association organize.After last year we brought only high school go to Malaysia,so for this year we bring 10 players include high school and junior high school.Our focus is Kokutai ( Japan Sports Festival ).Most junior player is under my programme directly.So that is why I make this programme yearly programme.With this programme we can get more benefit for the future.It is only not for the player,but also for the coaches.

OBJECTIVE

Main objective is for the player junior high school.This 2nd year junior high school will compite in Ehime Kokutai 2017.

DATE
24 - 31 Disember 2013

PLACE
Nusa Mahsuri Private Gymnaseum,Jalan UP 3/1 Ukay Perdana,Kuala Lumpur,Malaysia

MEMBER
Coach = 3
Player = 9 ( 5 boys and 4 girls )

PROGRAMME
Weekly
Refer on reference on the last page

Day

Day / Date

                                  Time

 

Friday , 27th Dis

8am - 12pm

3pm - 6 pm

Saturday , 28th Dis

8am - 12pm

 

Sunday , 29th Dis

8am - 12pm

3pm - 6pm

Monday , 30th Dis

8am - 12pm

 



Specific

This programme is 100% monitor by Misbun Sidek Coach.1st day session training Misbun,Salim and me analize all Ehime players.This is very important for coaches to know players level and condition to make and give the best programme.Mostly,this programme more on specific training.Specific on individual training.It is same like how Misbun develop all their players from beginner level to the top world level.From specific programme to the players,coaches also being advise by Misbun directly when players training.Coaches also had been teach how to make develop players performance and make a programme.Players also had chance to sparring with all Nusa Mahsuri’s member in every session of training.

INPUT

To many input that Misbun give to all players and coaches.it is all about :
1. Technic :
Players technic not a big problem.But still not enough to compete with high level player
2. Skill
75% players had good skill
3. Footwork
Mostly player got good footwork.Players got strong and fast movement.But lack in endurance
4. Idea
Many pattern training that Misbun give to players.It is for individual thinking when in the game
5. Controling
Players only play 1 game style.All members play the same game.

OUTPUT

Players understand what is Misbun advice and explain.They also give their best to adapt the training programme.

MISBUN’S COMMENT

Ehime’s player got skill and good technic.But most skill and technic is too basic.It is not mean that our player are weak.But as a coach we must improve this skill and technic to the highest level.Generally,players technic and skill more on double skill and technic.In single game,Ehime player had good speed and power.But when opponent play different game style,this player looks so struggle to return every short who its came from opponent.It is obviously when Nusa Mahsuri’s member return the shuttle to every corner with different short,players can’t play very well and of cause make so many mistake.

So they must training more on pattern training with high intensity training.There for,players can improve more better.About training programme it’s depend on coach idea.Technically,coaches idea is very good.But quality in training session is very important.

PERSONAL COMMENT

Along the training session I always with Misbun Sidek to listen what he’s comment and advice to the players.We also together share any idea and knowledge about this programme and the main thing is for the future.So about 2 weeks to many thing that I take from Misbun.

Like I said before this,Ehime’s player can be improve.But we must together collaborate between association,teachers,coaches and also players.We must understand our task,set our mission and try to complete the mission.So every members from association until the players or parent they must together to complete this mission according to every task.By the end,Ehime will be more strong not only players,also coaches comitte and Ehime Badminton Association.

Sincerely,

………………………………….
( Mohamad Izuan Bin Ibrahim )
Advisor / Coach
Ehime Badminton Association
 【翻訳】
・・・・
翻訳はここクリック

三谷・コーチの強化練習レポート 
 マレーシア遠征レポート

指導者、また強化委員として、マレーシア遠征について報告します。今回、ミスボンコーチから教授頂いた指導理論を紹介し、いくつかの重要な理論をまじえながら、愛媛県が常に強い選手を育てることができるようになるにはどうすべきかという視点で報告を作成しました。私自身が見て、聞いて、実践したことに関する報告です。まだ理解不足な点等もありますので、この点を踏まえご一読ください。

 マレーシアの英雄・Lee chong weiを育てたMisbun sidekの考えと指導方針は、「How to win」について深く研究されたものでした。

ロジカルで普遍の原理や技術とトレンドに対応する戦術がある

バドミントンにおいて戦う武器はそもそもラケットである。このため、ラケットの操作如何がポイント獲得を支えるという、当たり前の競技特性を理解した原則に則って勝利にアプローチしていきます。ミスボンコーチは、ラケットのコントロールの高い技術を持っており、グリップの握り、ラケット面の使用場所などを長年研究してきた経緯があり、ポイントを獲るための様々なショットを知っており、それを表現できます。

このストロークに関する理論は、さらに掘り下げられていて、肩、肘、手首、指という4点を中心に考えています。その中でも、手首や前腕といった「ほぼ肘から先だけ」でシャトルをコントロールする技術を勝利のための生命線と位置付けしているようです。ミスボンコーチの指導を受けた選手のショットは、ショットに破壊力はあるが、体幹に対する負荷は無いと言っていいほどです。必要な状況であれば、肩を使用する大きなアクションのショットも使用することは問題ないと思いますが、使用するエネルギー量が大きくなります。近年高速化が進みスマッシュなどを打ったあとのリターンにも素早く対応できることが求められる現在のシングルスには、使う場面は少なく、また、得られるメリットも運動量の割にはあまりないと考えられます。また、世界レベルの試合において、ゲーム時間が段々長くなってきていることも気になるところで、この要因が、ディフェンス力の向上だとすれば、一回のストロークに必要以上の体力を使用してしまえば、ゲームが進むに連れ、効率性の差が浮き彫りになることは明白です。ミスボンコーチの指導ではaccuracy(正確性)やconsistency(一貫性・安定性)というフレーズが飛び交います。これはノックを上げる指導者、これを受ける選手のいずれにも求められる要求です。

補足;ヨーロッパで活躍しているサリムコーチは、かつて講習の中で、試合で使用する70%のショットが肘から先でのショットであると話していました。

フット・ワーク(=running skill)については、「準備」の必要性があることを強く認識しています。ミスボンコーチは、よく格闘技で例えながら説明してくれます。7年前(に私が訪れた際)も本当にカンフー映画を見ながら説明していただきました。

あくまで格闘技の素人が考えうる範囲ですが、格闘技においては、戦う相手と対峙した際に、様々な攻撃を想定し、それを打ち破りながら自身の攻撃を有効に加えなければなりません。この際に相手が攻撃してこないからといって油断することはあり得ません。当たり前ですが、油断して殴られれば痛いですし恐怖感もありますから。熟練者ほど、髪の毛一本の動きも見逃しはしないでしょう(空手等で使われるような「残心」の精神がミスボンコーチの指導にはあるのです)。

同様にバドミントンでも、自らが攻撃をしたからといって、相手の次の返球に素早く対応するためには、油断する暇はありません。常に相手の体勢や戦術を把握し対応するために頭をフル回転させ、筋肉は適度な緊張状態が維持されていなければなりません。

7年前に私が見せてもらったのは、1人:複数の格闘家が戦っている光景でした。つまり、バドミントンの場合は、1:8方向にくる相手の攻撃に対して常に準備する必要があることを説明したかったのだと思います。なんとも単純な考えであるように思う方もいるでしょうが、これが、かつてヨーロッパの選手が、インドネシアやマレーシアの選手にどうしても反応速度で勝ることができなかった要因ではないかと思います。(※デンマークなどでは、これに対応するためpre-loadという技術を取り入れるようになりました。)

このようにバドミントンの(ノックの仕方など)細かい指導の前提として、ミスボンコーチは普遍的な競技特性と原理、独自の理論をもっています。

上記の原理等を踏まえ、「How to win」の方法論として、トレンドとしての戦術的な変化や各選手の個性などを加味した戦術の構築が見られます(道具やルールが変化することさえも加味したものです)。


・勝利のための戦略的な指導計画とレベルを踏まえた上での戦術を正確に表現するためのパターントレーニング

ミスボンコーチの指導は、ターゲットとなる選手ごとに異なり、その選手にあった適切な弱点強化やショットの精度向上を行ないます。このため、世界トップレベルからローカルレベルまで的確に選手を見極める眼を持っています。ミスボンコーチの頭の中では、speedire,advanced,intermidium,basicという階層にわかれ、さらにそのそれぞれが3つの段階に分けられ12ステージの選手に分けられます。

日本の指導者でよく起こりがちでイズアンコーチも指摘するのは、選手のステージやレベルを見極めることなく、各選手に対して画一的で同じようなノックやパターン練習が行われているということです。選手同士の勝敗などにより大凡の選手をグループ化することはできますが、その中でも、running skillが低い選手、ストロークにパワーを感じない選手など細分化できます。これを早く察知し、指導者側がノックやパターンなど練習の至る所で各選手をコントロールしなければなりません。イズアンが日本語で強く主張するように「選手は一人一人違う」のです。細かい部分で異なることはあっても、偉大な指導者が言うことには共通の認識があるのでしょうか、デンマークの有名なコーチとミスボンコーチが、一字一句違わず同じことを言っています。

「選手が勝てなければ、それは、指導者のプログラムが悪いのだ」

このためには、指導者自身がコントロールのためのスキルを磨くことはもちろんのこと、ステージを見抜く眼を醸成し続けなければなりません。原理・原則を学び、考え方やアプローチの方法を知れば、あとは同じパターンの中でも「レベル」と成長すべき「ステージ」を意識した導き(coach)が必要になります。

具体的な例で言えば、コート面をリア(C)・ミッド(B)・フロント(A)に分け、選手によってC→Aの移動でバランスを崩しスピードが落ちるのであれば、カット(C)→スマッシュ(C)→ヘアピン(A)などの練習メニューを構築、弱点克服を目指します。また、専らのライバル選手や国の戦術的な傾向を把握しており、その選手の弱点を狙えるようなパターンや戦術を「カード」として選手に持たせることができるように逆算的に練習を行います。

文章でみれば極当たり前のことに見えるかもしれませんが、コーチの戦術眼が多分に影響するため常に各選手や国の同行を観察しており、流動的に対応することを前提としてミスボンコーチ自身が研究し学び続けています。

日本の指導者は熱心で勤勉な方々がたくさんいらっしゃいます。このため、方法論については他に負けないくらい造詣が深いのではないでしょうか。時には新聞紙を使用してみたり、2人いっぺんに別々の練習をさせてみたり、たくさんのアイデアをもっています。イズアンコーチもこれについては、とても素晴らしいと感じています。この方法論をさらに活かすために、指導者にもレベルに応じたノック技術やシャトルコントロールも必要だという認識をまず持つことで、自身が受け持つ選手に、より良いプログラムを実行できるのではないでしょうか?

不思議なことではありますが、今回マレーシア遠征に行った愛媛県の選抜選手は、気温、練習の強度ともに高い負荷を受けて練習しましたが、皆、本当に良い表情で練習してくれました。それはおそらく、ミスボンコーチを中心とした練習で、バドミントンに対して新たな興味や魅力を感じていたのではないかと思います。指導者として彼らの充実した表情を見れたことに私自身も喜びを感じたほどでした。

今、愛媛県の指導者は、指導をより有効なものにするために、専属アドバイザーであるイズアンコーチのアドバイスを活用することができます。レベルに対して造詣の深いイズアンコーチに多くの協力を得ることで、個々の選手に対する深い理解と具体的なレベルアップを目指す指導ができるようになると確信しています。そして優秀な指導者が立てるプランとその実践が、強い選手同士が集まってゲームをすることを中心とした強化スタイルの指導に愛媛県の選手が打ち勝つ唯一の方法ではないかと考えています。

おしまい
  田坂コーチのマレーシアレポート
大会名 平成25年マレーシア遠征
開催日時 平成25年12月25〜31日
開催場所 マレーシア クアラルンプール  ヌサ・マハスリチーム(ミスボン体育館)
主催 愛媛県バドミントン協会
担当役員 徳永督 三谷英生 田坂厚司  イズアン・イブラヒーム

大会参加人数 指導者4名・選手9名(男子5名・女子4名)

大会状況 
○シャドー
○基本半面フリー練習(60回・80回・100回ミスしないようにショットの確認)
○ 基本パターン練習(オールショート・スマッシュあり 20回交代 半面ストレート・半面クロス)
○ シングルスゲーム(課題抽出や選手のプレースタイル確認のため)
○ パターン練習(それぞれの選手やタイプに応じて数種類)
○ 2対1によるプレシャー練習
○ 3対1によるレシーブ練習
○指導者側への指導(我々の練習方法を確認・ノックの打ち方・タイミング等)
○ ゲーム練習(シングルス・ダブルス・ミックス コーチ陣と)
○ 理論
○大会観戦(マレーシア国内トップ16の大会)

朝のランニング,午前・午後とも2〜3時間ずつのコート練習,ミーティング"


感想 "
 ミスボンコーチの指導を受けていると指導者側も含め、選手たちは自然とモチベーションがあがる。そこには課題を抽出し的確なアドバイスをするだけでなく、自然と選手たちが気持ちよくプレーできる環境を作り、世界で勝つための彼自身のゆるぎない理論があるからだと感じた。選手たちは練習内容の把握や課題修正のために努力していた。またチームとしても日々まとまっていき今後の愛媛の大きな力になってくれると感じた。指導者にとっても練習の組み立てや環境作りについて非常に参考になる遠征になった。 "

今後の課題  今回参加した選手達はやるべきことを素早く理解し順応し質の高い練習ができたと思う。普段から練習パターンや内容を理解しておけば更に内容の濃い練習にできただろう。今回の遠征で得たことを今後愛媛で取り組んでいけば愛媛の競技力向上に繋がり、更にヌサマハスリに行かせていただいた時にスムーズな練習への参加が期待できる。

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